2017年05月08日

【FISCOソーシャルレポーター】個人投資家DAIBOUCHOU:ゴールデンウィークは決算確認に大忙し

※2017年5月1日12時に執筆

フィスコソーシャルレポーターのDAIBOUCHOUです。

ゴールデンウィーク到来ですね。旅行を楽しまれている個人投資家の方も多いと思います。

ただ、ゴールデンウィークの時期は、決算期が3月期の上場企業が本決算を発表する時期でもあります。個人投資家としては、日本の株式市場の休みが多い反面、普段の時よりも決算を確認しないといけない忙しさがあります。

既に発表された決算で目ぼしいものが無かったか、見直す必要もありますし、これから決算発表される会社の中から、業績の進捗率が高い会社、来期の好業績が期待できる会社を探して、決算発表で明らかになる前に先回り買いを狙わないといけません。

最近では、ニホンフラッシュ<7820>が良いトレードだと感じました。ニホンフラッシュは主に中国で業績を成長させているマンション向け内装ドアメーカーで、最近は業績、株価とも停滞気味でした。でも、長期的な業績成長は期待出来る業態で、PERが割安なので買おうと思いましたが、第三四半期決算までの進捗率が悪かったので、下方修正が発表されるまで待とうと思いました。4月26日に予想通り下方修正が発表されましたが、下方修正は既に想定通りだったのか、株価は余り下落しませんでした。でも、私としては、下方修正のリスクを負わずに買えて良かったです。

下方修正のリリースを見ると、販売先の中国大手デベロッパーが、マンションの販売が好調で、年間販売目標を早々に達成し、販売を翌期以降に先送りしたためと理由が書かれていました。中国でマンションが売れれば、ニホンフラッシュ製のドアが売れる仕組みですが、そのマンションの販売が好調で、先送りした分が今期に追加されるならば、今期の業績予想は良いに違いないと判断しました。

その後、4月28日に約20%の増収増益という好調な業績予想が発表され、5月1日の株価は大幅反発し、下方修正発表日からの4日間で約10%も儲ける事が出来ました。

まだ予想PERで約8倍と割安な株価水準なので、もう少し保有継続する予定です。

本決算は、投資家の興味が前期から今期へと移り変わるタイミングです。ニホンフラッシュのように、前期の業績に不安がある場合、積極的に買いたい投資家は少ないでしょう。しかし、今期の業績が好転すれば、前期に不振だった業績が改善される結果、今期の増収増益の幅が大きくなり、投資家の関心を呼びます。決算発表を契機として、株価の需給が改善される事が期待できます。

さらに、決算期が12月の上場企業が、第一四半期決算を発表する時期でもあります。第一四半期は、たった3ヶ月間の業績なので、売上や費用の計上のタイミングで業績がぶれやすく、株価の波乱要因になりがちです。

例えば、GMOリサーチ<3695>の第一四半期は、収益性が高い案件が売上計上されたのか、約65%も増益となり、株価は前日終値1919円から2241円まで急騰しました。逆にGMOメディア<6180>は、前期の第一四半期の業績が良すぎて、約25%減益となり、前日終値2993円から2856円まで下落しました。決算期が12月の上場企業があれば、前期の第一四半期が悪ければ、増益率が高くなりやすいので決算前に買い、逆に良ければ、減益に転じやすいので決算前に一旦売るのが良いと思います。

いずれにしても、この決算発表シーズンを活用して、より良いトレードが出来るように頑張りたいと思います。
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2017年01月09日

【FISCOソーシャルレポーター】個人投資家DAIBOUCHOU:新年を迎えての展望

【FISCOソーシャルレポーター】個人投資家DAIBOUCHOU:新年を迎えての展望

以下は、フィスコソーシャルレポーターの個人投資家DAIBOUCHOU氏(ツイッター:@DAIBOUCHO )が執筆したコメントです。フィスコでは、情報を積極的に発信する個人の方と連携し、より多様な情報を投資家の皆様に向けて発信することに努めております。

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※2016年12月18日23時に執筆

あけましておめでとうございます。個人投資家のDAIBOUCHOUと申します。今年もよろしくお願い申し上げます。

●トランプ大統領は楽観視。株式市場寄りの政策に期待

2017年の注目点は、1月20日のトランプ氏の大統領就任でしょう。大統領に就任したとたん、世界を混乱させるような政策を行うリスクがあります。しかし、私はトランプ氏には楽観視しています。トランプ氏は元々ビジネスマンで政治家ではありません。偏った政策を断行するような、偏屈な政治信念も無さそうです。また、共和党は、小さな政府寄りで、社会福祉のある平等な社会より自由と競争を重視する方針です。共和党議員の意見を総合的に判断し、予定調和的に、株価にとっては好材料となる政策を行うのでは無いかと考えています。

●難易度が高い株を、調べ上げた上で買う戦略

株価が高値圏となり、成長力がある株を割安に買うのは難しいと思います。2017年は、あえて表面的には分かりにくい株、多少の疑惑があり容易に買えない株など、難易度が高い株を購入して、それが改善されるのを待つという投資戦略を考えています。

疑惑のある株への投資には勇気が要りますが、神戸物産(3038)のようにインサイダー疑惑で株価が下落しても、不起訴になれば株価が急騰する事もあり、疑惑は割安に買える機会とも捉えられます。

疑惑の見極めとしては、経営陣本人に悪意があるか、悪意が法的に立証され、実際に逮捕される可能性はあるか、その疑惑で会社の業績が悪化しないかなどです。例えば、神戸物産の場合、経営陣自身がインサイダー取引をした訳では無く、取引先関係者に自社株買いの事を伝えてしまった訳で、逮捕に至る悪意の立証も難しかったでしょう。

神戸物産は業務スーパーの運営会社ですが、業務スーパーの利用者は、スーパーに並ぶ食品の味、安全性、価格には厳しくても、運営会社自体には余り興味がありません。月次報告で毎月の業績を見ても、特に悪化していませんでした。

私は、2016年6月13日に、予想外の円高ドル安によるデリバティブ損失発生で業績予想を下方修正し、インサイダー疑惑と共に、悪材料が極まった「陰の極」と感じ、株価2000円割れで神戸物産を買いました。

デリバティブ損失はあくまで一時的な損失です。また、神戸物産は輸入品が多いので、本来、円高は仕入れコスト減の面で有利です。来期予想が発表される12月の本決算発表の頃には業績、株価とも回復するだろうと考えました。

●優待株投資家のタイムラグを生かした先回り買い

また、好調な株式市場につられて、株主優待が好きな初心者投資家が増える事が期待できます。株主優待制度の新設や、制度変更で、投資妙味があるのがタイムラグです。

ヒロセ通商(7185)が良い例で、8月19日に、当時の株価で10万6700円分の投資で1万円分の食品が貰えるという事で10%近い優待利回りが得られるので、優待株投資家が買うのではと思いましたが、9月14日の1480円をピークにして、9月20日には1028円と優待発表よりも低い株価となりました。優待株投資家の買いよりも、株主優待の権利落ちでの株価下落を警戒した売りの方が強かったのでは無いかと思いました。

その後、9月末の株主優待の権利落ちでは大した株価下落も無く、株主優待目的の投資家は少なかったと考えられます。その後、ヒロセ通商の株主優待の権利を取った個人投資家が、株雑誌やツイッターやブログなどで話題にして、その読者がヒロセ通商の株主優待を魅力的に感じ、投資をした人が増えたのか、10月27日に1499円まで上昇しました。更に、トランプ氏当選後の急激な円安ドル高の動きを好材料として、11月21日には2520円にまで急騰しました。優待株新設の時から、株価が2.5倍まで上昇した訳です。

優待株投資家は、年中相場と向き合っている投資家とは限らず、ダイヤモンドザイや日経マネーの優待株特集や、有名な優待株ブロガーの紹介記事などを見て、初めて存在を知る事も多いと思います。だから、株主優待制度の新設や、制度変更は、タイムラグを経てジワジワと買い需要を生む場合が多いです。

そのため、株主優待の新設、制度変更で、優待株投資家の買いが増えると思ったら、黙って購入し、タイムラグで優待株投資家の方が買ってくるのを待つというのは面白いと思います。

以上の通り、2017年に活用出来そうな投資のアイディアを披露してみました。皆さまの資産も株でDAIBOUCHOUする事をお祈り申し上げます。

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執筆者名:DAIBOUCHOU(ツイッター:@DAIBOUCHO )
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【FISCOソーシャルレポーター】個人投資家DAIBOUCHOU:今年の振り返りと「暴落の見極め方」

【FISCOソーシャルレポーター】個人投資家DAIBOUCHOU:今年の振り返りと「暴落の見極め方」

※2016年12月18日23時に執筆

2016年もお疲れ様でした。個人投資家のDAIBOUCHOUと申します。

● 今年はプラス30%。年初の大暴落で撤退しなくて良かった。

年初来の日本株の成績は、およそプラス30%でした。予想外の好成績です。

プラス30%に出来たのは、8月からの上昇相場でウェッジHD(2388)などが急騰したお蔭ですが、根本的には、年初の大暴落と、その後のブレグジット、トランプ氏当選での暴落で株を諦めなかった事だと思います。

暴落を空売りで儲ける事が出来るトレーダーとは異なり、私は株の保有で儲ける投資家タイプの上、上昇相場に素直に乗るトレンドフォロー志向なので、暴落は苦手な局面です。単純に我慢したら暴落が止まらず損をする事もあるし、泣く泣く損切りした時が大底の事もあれば、極限状態の時に勇気を出して買うのが功を奏す事もあり、メンタルの面で苦労します。

● 年初の大暴落の振り返り。

年初の大暴落では、原油下落による産油国、ドイツ銀行などを中心に金融危機が不安視され、いつもフルポジの私でさえ現金を20%ほど確保する状況でした。万一、リーマンショックが再来して、持ち株の価値が半分になる大暴落が発生した場合、確保した現金を底値で再投入し、底値から70%株価反発すれば、暴落前の資産水準に回復出来ると考えたからです。

6月のブレグジット、11月のトランプ氏当選でも暴落しましたが、この暴落は原因が明確でした。一番厄介なのは、年初の大暴落のような、暴落理由がはっきりしない暴落です。大抵、暴落理由がはっきりするまで暴落が続くため、反発が遅いのです。実際に、WTI原油先物が30ドルを割る歴史的安値になり、ドイツ銀行の株価が約13ユーロを底値に反発するまで、1ヶ月半も暴落が続きました。

私は、1月25日までに段階的に売却し、3月に入ると懸念の原油安やドイツ銀行の株価も落ち着きを見せて、金融危機の可能性は減ったと考えて、株を買い戻しました。

● 暴落のグローバルな傾向と、暴落の見極め方。

今年は、ブレグジット、米大統領選で、ちょうど先進国の株式市場では日本株だけが動く時間に想定外の事態が判明し、狼狽売りやリスクヘッジ、空売りの仕掛けなど、日本株は暴落しやすく、欧米の株式市場が開始する頃には、投資家の気持ちが落ち着くのか、日本株ほど下落しない傾向を感じます。

暴落の見極めとして、暴落の理由が明確か、その問題は完結したか、金融危機に繋がる可能性があるかなどです。ブレグジットでは、肝心の英国人が後悔するような状況であり、EU離脱連鎖による金融危機の可能性は少ないと判断できます。トランプ氏の当選も、理由も明確で、既に完結し、その後のトランプ氏の勝利演説が想定外にまともで、金融危機を引き起こすほどの人では無いと判断され、暴落が一時的に終わったのだと思います。その後、トランプ氏が主張する減税策やインフラ投資などが見直され、トランプラリーの上昇相場になりました。

● 暴落のエントリーは日経平均が2%以上急反発した時か。

暴落後の反発のエントリーは、経験上、日経平均が2%以上も急反発するようなタイミングが良いと思います。恐らく、その暴落を見極める上で重要な先行指標が改善を見せて、投資家が急激に投資スタンスを好転させた結果が株価急反発に表れていると考えられます。

年初の大暴落では、1月22日、2月15日に急反発しました。両方とも、急反発したタイミングで買えば、日経平均で2000円程の値幅で上昇しています。トレンド転換のタイミングを掴んで、パフォーマンスをより向上させたいですね。

今年は暴落で、色々と疲れた年だったかもしれませんが、暴落を知り、上手く付き合うのは投資生活の継続性の点で重要だと思います。皆さま、良いお年をお迎えください。
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2016年09月10日

投資イベントで新たな投資のヒントを発見しよう。

7月15日(金)と16日(土)に名証IR EXPO 2016、8月26日(金)、27日(土)に日経IR・投資フェアと、投資関連のイベントに参加しました。

また、9月15日(木)、9月16日(金)でも、フィスコさんがフィンテックをテーマとした個人投資家セミナーを開催されます。私は用事があって参加できませんが、金融業界に大変革をもたらすと言われるフィンテックを、具体的に理解する良い機会だと思います。

フィスコIR 個人投資家セミナー 第4回 【参加費無料】
「フィンテックがもたらす変化とその近未来」
「次なる成長企業は!? フィスコリサーチアナリスト飯村真由が新興市場の注目企業にライブインタビュー」
https://www.fisco-ir.co.jp/seminar/20160915.html

さて、投資イベントで大事なのは、自分の保有株や、興味ある業界や業種ばかりに偏りがちな思考を一度捨てて、未知の情報を得て、新しい発想や投資のヒントを見つける事だと思います。

一例として、最近の投資イベントで得られた私の発見について書いてみます。

● 今、何が売れているのか?
キヤノンマーケティングジャパン(東証1部 8060)のセミナーで、セキュリティ向けのネットワークカメラ関連製品の売れ行きが好調な点が気になりました。ただ、売上比率が低いので、業績全体への影響は低いのが残念です。防犯カメラのあいホールディングス(東証1部 3076)や、防犯センサのオプテックス(東証1部 6914)など、関連会社の方に投資妙味を感じました。また、防犯カメラ動画のクラウドデータなど、派生ビジネスは色々ありそうです。

また、大塚商会(東証1部 4768)のセミナーでも、企業向けの情報セキュリティは売れ筋の様子でした。「たのめーる」というオフィス用品通販が有名ですが、最近「たよれーる」という企業の情報セキュリティ、IT活用や技術サポートをまるごと請け負うサービスを行い、顧客を囲い込んで、企業のIT需要を丸ごと獲得する戦略のようでした。単純な販売ビジネスでは価格勝負となり、付加価値を生み出せないので、信頼感、提案力、利便性、サポート力などの総合力で付加価値を最大化しているのでしょう。

このように、セミナーや個別ブースで、各社の売れ筋商品を知り、付加価値を生み出すビジネスモデルを理解し、新しい投資のヒントを仕入れるのは有益だと思います。

● 競合他社に対する強みは何か?
人手不足を背景に、人材派遣会社の業績が好調です。日経IRでは、キャリアリンク(東証1部 6070)、インターワークス(東証1部 6032)、夢真ホールディングス(JASDAQ 2362)などが出展されていました。

中でも、キャリアリンクは、6月30日発表の第1四半期決算が72%の増益と絶好調で、NISA関連やマイナンバー関連など、官公庁や金融機関などでのBPO(業務プロセスの外部委託)需要が豊富だそうで、新規に投資しました。セミナーで印象的だったのが、派遣期間が長い方が派遣会社は儲かるのに、キャリアリンクは、顧客の要望を最優先し、派遣期間が短くなって損をしてでも、効率的な業務遂行を行える仕組みを考えるという事です。想定以上に業務が終了し、顧客の信頼を得て、リピード受注を貰えるという流れで、最近、業績が好調なのだと思います。

競合他社に比べて、キャリアリンクは株価も横ばいでPERも割安なので、前述の強みを理解されず、凡庸な事務系派遣会社と評価されているから、割安に買えたと満足しています。

● 業界の現状を知る。
名証IRで矢作建設工業(東証1部 1870)のブースを訪問し、東京オリンピックの建設特需は名古屋に恩恵は無いと思いきや、東京のゼネコンが東京の仕事に忙殺され、名古屋での受注競争が緩くなり、利益が稼ぎやすくなったと聞きました。8月5日発表の第1四半期決算も好調で、受注高が前期比18.9%増、次期繰越高も19.5%増と、受注状況も好調の様子です。

「人の行く裏に道あり花の山」という投資の格言が好きな私としては、東京の建設が活況の中、名古屋の建設会社を買うのは投資妙味があると思いました。

9月15日(木)、9月16日(金)のフィスコさんのフィンテック関連のセミナーでも、フィンテックに興味が無いし、登壇する企業を良く知らないという人もいると思います。でも、フィンテックは重要な投資テーマですし、意外な視点から隠れたフィンテック関連株を見つけられるかもしれません。投資イベントに積極的に参加してみてはいかがでしょうか?
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クックパッドの業績予想を分析。

8月9日にクックパッド(東証一部2193)が第2四半期決算を発表しました。売上高が44.3%、営業利益が57.6%の大幅な増収増益にも関わらず、株価が1302円から1055円に1日で247円(-19%)も急落しました。その後の株価も冴えません。

去年のクリスマスには2808円の高値だったのに対し、創業者で筆頭株主の佐野陽光取締役による騒動で1400円前後まで株価が下落しました。その後、今回の第2四半期決算発表で更に下落して、1000円割れに近い状況です。去年高値から40%も株価が下落した事になります。

さて、今回のクックパッドの第2四半期決算、何が理由で株価が急落したのでしょうか?
最大の理由は、決算説明資料p.30の「今後の業績について」を読んで、今期と来期の業績予想を悲観視したからだと思います。

この「今後の業績について」に、2017年12月期の業績予想は「人材への投資を含めた成長のための積極的な投資により、売り上げ収益の増加に対して、費用の増加が先行する見込み」と書かれています。2017年12月期は先行投資で減益になる見込みだという事です。

また、2016年12月期下期も、会員事業は増収見込みだが、広告事業は前年同期並み、費用は先行投資で上期より増加見込みだそうです。費用増加を埋められる程度に会員事業で増収できないと、下期の営業利益が前年より減益になる可能性もあります。

クックパッドは成長株ですので、直近の決算実績より中長期の業績成長の見通しが重要となります。今期下期は成長が鈍化し、来期は減益見込みという事ですから、業績成長は少なくとも1年半以上過ぎないと見込めないため、株価は急落したのでしょう。

佐野陽光取締役が経営を主導するように変わり、料理レシピ事業の海外展開に対する先行投資の業績への影響の度合いがクックパッドの株価を決める重要な要素と思いますが、残念ながら株主に忍耐を強いる業績予想となりました。

2018年12月期からは、海外展開が黒字化して、業績成長が再開される可能性もあります。しかし、最近は投資家の短期志向が強くなったのに加え、先行投資と言いながら実際には業績が伸び悩んでいる危険性もあるため、2年後の業績成長を見込んで長期投資をする投資家は少なそうです。

また、従業員が佐野陽光取締役の体制に反発しているというメディア報道がありました。今回の決算説明資料では、人材採用面への投資が目立つため、佐野陽光取締役の体制に反発して従業員が退職し、その穴埋めをする必要があるのでは無いかという邪推も出来ます。

株は安く買い、高く売るのがセオリーですが、成長株の逆張り投資は難しいです。私は、佐野陽光取締役の騒動で株価急落した後、4月、5月に少しだけ逆張り投資しました。その後、GMO TECH(マザーズ6026)が7月28日に下方修正を発表し、クックパッドにも同様の危険性を感じて、株主優待向けの100株を残して売却しました。

GMO TECHは、大規模な先行投資と積極的な新商材導入を理由にして、80%以上の大幅減益という今期業績予想を発表しました。私は、1年後になれば業績回復するなら、1年間待とうと思っていましたが、今回の下方修正発表で来期に回復するかどうか分からないと思い、GMO TECHは全て売却しました。そして、GMO TECHと同様、クックパッドも先行投資を理由に業績が悪化するかもしれないと危惧して、クックパッドも売却したのです。

成長株投資の難しさを実感させる良い実例です。特に先行投資という言葉には注意が必要です。先行投資がいつまで続くのか、先行投資に見合う事業に育つのか、先行投資はいつから業績貢献をするのか、競合他社に勝てる目途はあるのか、業績が悪化している事の言い訳ではないのかという判断が難しいです。

私個人としては、海外展開に成功した日本発のネットメディアは少ないため、クックパッドの海外進出とその成功を応援したいです。スペイン語圏、インドネシア語圏、アラビア語圏でクックパッドの利用者数が増加している点は高評価で、上手く底値を拾いたいです。ただ、もう少し業績面で悪材料が出てきそうな雰囲気は感じさせるので、さらに安くなるタイミングを待った方が良いと思います。
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2016年08月16日

マークラインズ(JASDAQ 3901)の第2四半期決算

※2016年8月15日13時に執筆

フィスコソーシャルレポーターのDAIBOUCHOUです。

8月2日にマークラインズ(JASDAQ 3901)が第2四半期決算を発表しました。営業利益と経常利益の違いを理解する上でも良い事例なので、今回は、マークラインズの第2四半期決算について解説します。

マークラインズは、自動車産業向けに会員制ポータルサイトを運営する会社です。日本だけでなく、欧米、中国など全世界の自動車関連会社が会員となっています。

マークラインズは、営業利益は1億8642万円から2億3380万円へ、25.4%増益したのに対し、経常利益は1億9398万円から2億527万円へ、5.8%の増益に留まりました。この経常利益の増益率の悪さを理由に、株価も下落しています。

なぜ、経常利益の増益率が悪いのでしょうか?

営業利益と経常利益を確認するためには、損益計算書(P/L)で確認します。前期は営業外収益で為替差益が227万円得られた反面、今期は為替差損で3347万円の損失が発生しており、為替損益で合計3574万円の損益差が発生した事が分かります。

なぜ、為替差損が発生したのでしょうか?

決算短信の「当四半期決算に関する定性的情報」に、決算期中に発生した事柄が説明されており、為替差損の事も決算短信のP.2に書かれています。「米ドル及びユーロ建て契約代金の受け皿である外貨預金口座の資金を円貨に転換したこと」が主因との事です。今回の第2四半期の期間は、今年1月から6月末までの半年間です。1ドル120円から100円へ、半年で20円も円高ドル安が進む急激な為替変動がありました。この為替変動が原因で為替差損が発生した訳です。

次にマークラインズの為替変動の影響を細かく調べます。

第2四半期決算ではなく、半年前の本決算での決算短信P.5に、海外向け価格は、円貨建料金をベースに外貨換算した料金価格体系で、外貨変動に応じて外貨建料金を改定すると書かれています。緩やかな為替変動なら料金改定で調整し、為替差損の発生を回避出来そうですが、ここ半年間の急激な為替変動により、料金改定が間に合わなかった事が推測出来ます。為替レートに合わせた頻繁な料金改定は、海外顧客を不安にさせて、解約の原因にもなるので、難しかったのでしょう。

この第2四半期決算をきっかけにして、マークラインズの株価は下落しました。今思えば、第1四半期決算の時点で為替差損1230万円が発生していた事に気付くべきでした。円高ドル安が進み、為替差損が広がる事を懸念して、第2四半期決算の前に売却して、第2四半期決算の後に、安くなったところを買い戻すべきでした。

ただ、今回の為替差損の発生源となった外貨預金口座の外貨は円貨に転換され、残高は減少したと思われます。また、現在の為替レートをベースに外貨建ての利用料も料金改定すれば、為替差損の発生はある程度防げそうです。

懸念材料は、海外顧客から見れば、料金値上げとなるため、海外顧客の解約が心配です。これは、今後の契約企業数の月次推移レポートを確認し、海外顧客の推移を把握すべきです。ただ、マークラインズのような世界的な自動車産業ポータルは競合他社に無く、解約は限定的だと思われます。

以上のように、営業利益は本業の利益、経常利益は本業の利益に加え、為替損益や各種金融収支など、本業以外の営業外損益を加えた利益と言えます。マークラインズは、本業は順調だが、本業以外の為替差損が問題となったという事です。

営業利益と経常利益のどちらを重視するかは、金融収支の重要性次第です。マークラインズは金融収支で儲けるタイプの会社では無く、為替損益はマークラインズの実力と無関係ですので営業利益を重視すべきでしょう。

最大の収益源である自動車産業ポータルの契約企業数は加速的に増加しており、プロモーション広告LINEがスタートして、自動車産業のBtoB市場の仲介役として広告収入が獲得出来そうです。運営する自動車産業ポータルが唯一無二の独占的インフラになれれば、為替差損など軽微な問題です。仮に25%増益が3年続けば、利益は倍増する訳で、時間が解決する問題と思います。

ただ、相場観として、今年、比較的調子が良かったマザーズ指数が下落基調となり、逆に大企業の株が反発傾向となっており、その需給の変化でマークラインズのような中小型株が売られる逆風を感じますので、無理の無い中長期投資が肝要だと思います。
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2016年08月12日

信用取引の危険性について。

フィスコソーシャルレポーターのDAIBOUCHOUです。

私は2003年に、アーネストワンやフージャースなどの業績成長著しい不動産株がPER 4倍で放置されているのを見て、こんなチャンスは滅多にないと考えました。手持ちの金融資産だけでは足らないと思い、信用取引を活用して投資金額を最大限に増やしました。今回は、信用取引について説明します。

信用取引は、一言で言えば住宅ローンと同じ借金の一種です。住宅ローンは自宅を買うため、自宅を担保にしてお金を借ります。信用取引は株を買うために、株や現金を担保にして証券会社からお金を借りる仕組みです。

最近は、証券会社で必要事項を記入するだけで簡単に信用取引が開始出来ます。そのため、気軽に開始しがちですが、資産がゼロになるだけでなく、借金が残る危険性を覚悟の上、開始すべきです。証券会社にとって、信用取引をする投資家は、積極的な売買で手数料を多く払う優良顧客が多いので優遇しますが、それに気を良くしてはいけません。証券会社には追証による強制決済という借金を回収する仕組みがあり、余程の大暴落が発生しなければ損をしません。しかし、投資家は加速度的に資産を失う危険性があります。

例えば、100万円の株が下落して株価が半分になったら、50万円になります。50万円の現金で信用取引を活用し、100万円分の株を買った後、株価が半分に下落すれば50万円の株と50万円の借金が残り、相殺すれば資産はゼロになります。正確には、株価が半分になる前に追証が発生し、強制的に決済され、損失が確定されます。その後、50万円から100万円に株価が反発した場合でも、信用取引の場合は反発局面を享受する前に資産を失う恐れがある訳です。

担保となる金融資産に対する信用取引の比率を信用取引のレバレッジ比率と言います、このレバレッジ比率と自動車のスピードは同じ傾向を感じます。サーキットで多少スピードを出してもそう簡単には事故にはなりません。しかし、スピードを出せば出すほど、事故率は加速度的に上昇し、事故の被害も大きくなります。

信用取引には、危険性を指摘する人がいません。追証のように証券会社が介入する事もありますが、既に破たん状態で取り返しのつかない状況になっている場合が多いです。でも、金融資産に対し、20%程度の信用取引なら、株価が5分の1にならなければ資産がゼロにはなりませんので、損切りを徹底すれば大丈夫なレベルだと思います。

なぜか、日本人は株式投資を一切認めない貯金至上主義者がいる反面、ただでさえ株価変動が激しいサノヤスHD(東証一部7022)のような株を信用取引で買う人がいます。前者は元本保証の安心感、後者は相場の高揚感、射幸心を得ているのでしょう。「勝っても負けても、皆自分の欲しいものを相場から手に入れる」というエド・スィコータ氏の名言の通りです。

例えば、サイコロを振り、1〜4で勝ち、5〜6で負けるルールなら、6分の4で勝てるから投資価値があります。でも、いきなり10回連続で5〜6が出る可能性もゼロではありません。何回も振れば絶対に勝てる勝負でも、途中で退場したら負ける可能性があるのです。株式投資も、同じ仕組みだと思います。勝てる確率(期待値)を最大限にする努力と合わせて、勝つ前に退場しないための継続性が大事なのです。

あえて信用取引を使っても良いタイミングは、日経平均が1万円割れなど、リーマンショック級の大底圏でしょう。株式投資で損をして、手持ちの金融資産も減っているでしょうから、信用取引を活用して、株で損をした分の金融資産を補完する価値はあります。一番投資が怖いタイミングこそが、一番信用取引に向くタイミングと思います。

ただ、2008年のチャートを見ると分かりますが、一旦底を打ったと思ったら、ダメ押しの暴落がやってくる場合もあります。タイミング次第では、反発する前に退場する危険性もあります。

私は信用取引で大儲けした経験がありますが、それでも普通の個人投資家は、わざわざ信用取引をする必要は無いと思っています。金融資産を全て株式投資に回すだけでも十分すぎる投資でしょう。
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2016年07月24日

資産株から成長株への変化で株価10倍も夢ではない。

※2016年7月22日15時に執筆

フィスコソーシャルレポーターのDAIBOUCHOUです。

先日、株の初心者には会社の純資産に比べて株価が割安な資産バリュー株をお勧めしました。

ただ、今の私は、資産バリュー株も保有していますが、成長株の方が主力です。成長株は様々な噂や思惑、テーマ性などで乱高下して、精神的にも金銭的にも疲弊して、投資より投機になりやすいのです。今年だけでも、バイオ、フィンテック、ビットコイン、人工知能、LINEなどで急騰しましたが、最後は急落に終わる事が多いです。射幸性があり、刺激的ですが、初心者が儲けるのは難しいと思います。

資産バリュー株に投資していた初心者時代の私が成長株に目覚めたのは、サミー(今のセガサミー(東一6460))がきっかけです。当時のサミーはパチスロ機が主力のメーカーで、株式市場のパチスロ業界への評価が低いうえ、アルゼ(今のユニバーサル(JQ 6425))に劣る二番手に位置し、株価が低かったのです。
2000年に資産バリュー株としてサミー株に投資しましたが、獣王というパチスロ機の大ヒットで業績が伸び、その後、北斗の拳などヒットを連発し、資産バリュー株から成長株へと変貌し、株価が15倍以上上昇しました。

当時は分散投資志向で、1銘柄60万円を投資上限としていました。サミー株ばかりが株価上昇し、上限60万円を超えたらサミー株を少し売却していました。今思えば、成長の芽を摘む結果となりました。この経験から、後の不動産株投資では分散投資より集中投資となりました。ちなみに、私のハンドルネーム、DAIBOUCHOUは、当時のサミーの会社四季報でのコメント欄に【大膨張】と評価されているのを見て付けました。まさに、私の資産が大膨張するきっかけの株と言えます。

最近の資産バリュー株が成長株に変貌して株価上昇した好例は、東北中心のドラックストア、薬王堂(東一3385)でしょう。アベノミクス前はPBR 0.3倍、PER 4倍程度に放置されていましたが、最近は成長株として評価され、最近の5年間で7.5倍、リーマンショック時の底値からは20倍も株価が上昇しました。

資産バリュー株は純資産の価値が下支えとなり、株価が底堅い反面、一度成長株へ評価が変貌すると、どん底に割安な評価から成長株として割高な評価へと株価が急上昇するのです。ポケモンのように、割安株から成長株に進化して大儲け出来る、資産バリュー株投資の醍醐味と言えます。リーマンショックのように狂乱的な大暴落が発生すると、将来の成長株が資産バリュー株並みの株価で買えるチャンスが発生するのです。

薬王堂の5年間の推移を見ると、5年前に比べて1株当たりの利益は1.5倍となりました。この利益成長を評価されて、薬王堂へのPER評価が4倍から20倍へ5倍に増えました。1.5倍に5倍を掛けて、株価が7.5倍になったという事です。注目点は、利益成長だけでは株価は1.5倍にしかならず、割安株から割高な成長株へと投資家の評価が急上昇する事の方が株価上昇への貢献度が高いという事です。

ただ、悲しい事に、2013年のアベノミクス開始から3年半経ち、中小型株まで物色が広がり、成長力があるのに割安に放置された株は余りないと判断しています。今は、未だに資産バリュー株の株価水準で放置された株を買うよりは、評価不足の成長株を買って、短期的な水準訂正を細かく狙う方が良いと思っています。ただ、これは初心者の方には難しいと思いますので、資産バリュー株で経験を積みながら、次の景気循環の底を狙う作戦が無難だと思います。
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2016年07月17日

Pokemon GOの大ヒットと任天堂への影響

※2016年7月14日23時に執筆

フィスコソーシャルレポーターのDAIBOUCHOUです。

Pokemon GOが世界中でヒットして、任天堂とポケモン関連株が急騰しています。日経平均も上昇し、先週末までの下落相場が嘘のように好転しています。ただ、任天堂への期待や熱気が強すぎて、肝心の収益面の裏付けが危うい印象を受けます。今回は、Pokemon GOの大ヒットによる任天堂への収益面の影響について考えたいと思います。

まず、Pokemon GOは開発元も販売元もアメリカのベンチャー企業Niantic, Inc.(ナイアンテック、以下Niantic)です。Nintendo(任天堂)と字面が似ていますが、別の会社です。任天堂が開発を外注させて、任天堂が発売元となるゲームの場合、ヒットすれば任天堂が儲かりますが、今回は開発元も販売元もNianticです。

Nianticは、グーグルからスピンオフして独立した会社です。株式会社ポケモン(任天堂が32%出資、以下ポケモン社)、任天堂は、グーグルと一緒に、NianticのシリーズA投資として3社合計3000万ドルを投資していますが、各社がいくら出資したのか、肝心の出資比率は未公開のようです。仮にシリーズA投資が3等分による平等な投資でも、シリーズA出資より前にグーグルがNiantic株の大半を抑えている可能性もあります。

Nianticは、グーグルからスピンオフして独立したとは言え、グーグルの人材、技術、情報をベースとしており、他社に主導権を渡すような出資比率をグーグルが許すとは思えません。また、ポケモン社のホームページにはNianticへの出資に関するリリースがありますが、任天堂のホームページには見当たりません。任天堂にとって、リリースに値する出資金額ではないのかもしれません。

仮にグーグルがNiantic株の過半数以上を保有している場合、グーグルの子会社が、ポケモン社や任天堂の支援を受けて、ポケモンという世界的な知名度がある版権を借りて、Pokemon GOを開発、販売したと言う事になります。

Pokemon GOの日本語ホームページによれば、開発はNianticで、株式会社ゲームフリークの増田順一氏がポケモンの世界観のために開発に参画し、任天堂はPokemon GO Plusというデバイスの開発、製造協力として参画すると書かれています。任天堂がどれだけPokemon GO自体の開発に関与しているか書かれていません。

任天堂は、Pokemon GO Plusの収益、Nianticへの出資による利益、版権利用料は得られます。ただ、ポケモンの版権も、ポケモン社を始め、様々な権利者がいるので、任天堂が独占的に得られるものではありません。

Pokemon GOの人気を生かして、SNSに昇華させたり、O2O(Online to Offline)として飲食店の集客ツールとして利用したりするのは、まさにインターネット世界の王者であるグーグルの得意技です。

Pokemon GOの大ヒットに続き、グーグルが企画力や技術力を生かしてスマホゲーム開発を推進し、今までGoogle Playの手数料収入だけでなく、スマホゲーム市場にもグーグルが攻めてくる可能性も推測出来ます。そうなると、ゲーム会社にとっては、強力なライバルが増えたという状況です。

未公開な情報も多く、私の推測が間違いかもしれません。ただ、既に株価は熱狂的に急騰しており、これから任天堂の急騰相場に挑戦する場合、以上の事をリスク要因として頭に入れておいて欲しいと思います。

私はファミコン世代なので、任天堂のゲームには思い入れがあります。任天堂が自力でPokemon GOのような画期的なスマホゲームを自力で開発して、世界的な大ヒットに育てられたら良いと思います。ポケモンだけでなく、世界的な知名度を持つキャラクターやコンテンツは豊富にあるので、それらの資産を生かして、日本発のコンテンツビジネスを世界中に発信して欲しいと思います。

執筆者名:DAIBOUCHOU(ツイッター:@DAIBOUCHO )
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2016年07月11日

KG情報を例に下方修正を避ける方法を探る。

フィスコソーシャルレポーターのDAIBOUCHOUです。

昨日7月7日に、KG情報(JASDAQ 2408)が下方修正を発表して、株価が急落しました。KG情報は、岡山県を拠点に中四国、九州地域で地域別求人情報誌を発行している会社です。

KG情報は、有利子負債ゼロで現金資産が52億円もあるのに、時価総額が37億円しかないという、いわゆるネットネット株の典型例です。そんな割安な資産バリュー株でも、業績悪化すれば株価が下がります。資産バリュー株だからと言って、買って放置するだけで大丈夫な訳が無く、業績の懸念を察知して、悪材料が表面化する前に売り逃げないといけません。今回、KG情報を実例に、事前に危険を察知して、下方修正発表の前に売り逃げるにはどうすれば良いかを書いてみます。

私もKG情報には興味があり、今期の増益予想に期待して、今年1月27日に購入しました。ただ、人材不足を背景に人材採用関連の業績が良い傾向なのに、KG情報は2012年12月期をピークに減益傾向となっていました。今期業績は前年比50%増の大幅増益予想だったので、今までの減益傾向を跳ね返して、大幅増益に反転させるには何らかの抜本的な改革が必要だと思いましたが、会社の公表資料を見ても確信が持てる好材料を見つけられませんでした。

結局、3月10日に売却したのですが、理由は、KG情報が3月4日に発表した2016年1月度の求人動向データでした。KG情報は、自社の事業地盤である西日本の求人動向データを毎月発表しており、求人情報誌の会社ですので、求人広告掲載件数の増減が業績に影響する重要なデータです。中四国地域の求人広告掲載件数を見ると、競合他社が前月比、前年同月比ともに増加したのに対し、KG情報の掲載件数が減少気味でした。九州地域は比較的堅調でしたが、現状維持は出来ても、増益達成は困難だと思いました。

私の場合は3月にKG情報を売り抜けましたが、4月7日発表の第1四半期決算でも危険に気付くチャンスはありました。KG情報の今期業績予想は、上半期は利益が前期並み、後半の下半期で利益を前期の約2倍に増やすという変則的な予想でしたので、第1四半期が前期並みでも予想通りと割り切る事も出来ます。しかし、減益傾向から増益に反転するはずの会社なのに、第1四半期の決算からKG情報が変わったという勢いを感じられません。前期比で増益とは言え、ここ2年間の四半期業績の平均値に比べ悪かったからです。

通期予想に対する四半期業績の進捗率は、下方修正の危険性を探る上で非常に重要です。KG情報の場合、通期の予想営業利益6億76百万円に対し、第1四半期の営業利益が92百万円しか無いため、第2四半期から第4四半期の残り9ヶ月で5億84百万円の営業利益を稼がないと、通期予想が達成できない訳です。営業利益2億円を達成できた四半期は、2年間で8回中1回しか無いので、業績予想達成は困難と判断出来ました。

この四半期業績の進捗率での判断は、マンションデベロッパーのように、竣工日次第で四半期業績が大幅に増減する業態もありますので、過去の四半期業績の推移を見て、その会社の特徴を確認すると良いでしょう。

求人データと第1四半期の結果で、KG情報の下方修正を予想できたと思いますし、下方修正発表まで株価も堅調だったので売り逃げる事が出来たと思います。本格的な成長株だと、少しでも成長鈍化の懸念が出ただけで叩き売られますので、やはり資産バリュー株は初心者向けだと思います。今回のように、業績データを見ながらチャンスやリスクを探る事を勉強出来ますし、問題に気付いた時でも手遅れになりにくいのです。

現時点でのKG情報は、資産バリュー株としての魅力に変化はありませんし、下方修正したとは言え、前期並みの業績は達成できる見込みです。配当金も減額しましたが、4%以上の配当利回りとなっています。現金を52億円も保有しているので、自社株買いにも期待できます。ただ、第2四半期は減益で、下半期が増益予想なので、また下方修正しないかどうか、求人データや第3四半期の決算を見て判断する必要があります。

資産バリュー株の最大の魅力は純資産に対する株価の割安さであり、悪材料が発生した時に安く買い、配当金を得ながら、悪材料が和らぎ、好材料が出てくるのを気長に待つくらいのスタンスが理想的だと思います。
ラベル:下方修正 KG情報
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株主優待との付き合い方。

※2016年7月1日15時に執筆

フィスコソーシャルレポーターのDAIBOUCHOUです。

昨日は6月30日。有効期限が6月30日までの株主優待券も多いため、期限ぎりぎりで優待券を使い切った人も多いと思います。また、6月の株主総会が終わり、株主優待品が届く時期でもあります。

前回、株の初心者には資産バリュー株がお勧めだと書きました。一方で、一般に株の初心者向けと言われるのが株主優待株です。

私も株主優待は大好きで、優待券で食事やカラオケをお得に楽しんでいます。株主優待を行う会社は、個人投資家に株を買って欲しい姿勢を感じますし、業績が悪化しても株主優待の魅力で株価が下落しにくい印象があります。

例えば、日本マクドナルドHD(2702)の場合、業績悪化して大幅な赤字に転落しても株価がほとんど下がりませんでした。また、イオン子会社の食品スーパーを運営するマックスバリュも、株主優待目的の投資家しかいないのか、業績予想を下方修正しても株価がほとんど動きません。

株主優待の魅力を語るとして外せないのが、やはり飲食店の株主優待だと思います。お得なのはもちろん、実際の店で飲食する事で、価格や味、客層や客数、内装や雰囲気など、現地調査出来る事が多いです。飲食店の運営会社は自社飲食店の集客目的で株主優待を活用しており、他の優待に比べて、廃止されて株価が下落するリスクが低いです。株主優待は魅力的な半面、優待廃止や優待改悪で株価が下がるリスクがあります。飲食店やスーパーなど、自社サービスの販売促進を兼ねたような必然性がある株主優待が理想的です。

また、株主優待と値上がり益を同時に狙う方法として、昇格が見込まれる株の株主優待を狙う方法があります。

上場市場を東証一部へ昇格するための基準として、株主数が2200人以上必要なのですが、その株主数を増やす手段として株主優待が導入される場合があります。この場合、株主優待を手に入れて、昇格による株価上昇も得られるという可能性があります。東証二部やJASDAQなど東証一部を目指す上場企業が急に株主優待を導入したら、昇格を狙っている可能性を調査したりすると面白いです。

変則的ですが、会社の休憩時間に株式取引をしているけど、少し他人の視線が気になる投資家の方でしたら、株主優待券を使って周囲の同僚にご馳走すれば、株式投資を行う事への理解が深まり、色々な軋轢が減るかと思います。私自身も会社の飲み会などで幹事役を買って出て、株主優待が使える店を選び、自分の株主優待券だけでなく、金券ショップで株主優待券を安く購入してお得に忘年会が出来るようにしました。

しかし、余りに株主優待を重視すると株式投資の本質を見失う危険性があるため、あくまでもオマケ程度と思っています。株式投資の本質は、株を安く買って高く売る値上がり益(キャピタルゲイン)と、会社の利益から貰える配当収入(インカムゲイン)で稼ぐ事です。株主優待は配当収入の一種と言えますが、配当のように法律で決められた収入ではなく、会社が株主への感謝の気持ちとして贈られるものなので、株式投資の本質とは言えません。

私は、元々購入する予定だった株に株主優待があったら、せっかくだから夫婦2名義で購入して株主優待をお得に獲得しようという姿勢です。子供や両親の名義も活用できる人なら、より多く株主優待を獲得できるでしょう。株主優待が無い株も買うし、株主優待で人気の株でも割安と判断できなければ買いません。でも、企業価値の評価の仕方が分からないと、その株価が割安か割高か判断できません。これは値上がり益を見逃す可能性が高く、機会損失がもったいないです。
ラベル:株主優待
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大暴落の今、投資家がやるべき行動とは?

※2016年6月16日18時に執筆

フィスコソーシャルレポーターとして新たに執筆させて頂く事になりました、DAIBOUCHOUと申します。

私は、2000年5月に株式投資を始め、新興不動産株を中心に投資し、2006年1月に資産10億円にしました。その後、リーマンショックで苦しい思いをして、アベノミクスで回復中という専業投資家です。
ダイヤモンドザイなど、様々な株メディアで取り上げて頂いたので、ご存知の方もいらっしゃるかもしれません。

ただ、大暴落中の相場の中、私の自己紹介よりも、大暴落中の今、何をすべきか、語る事が急務で、皆様のお役に立てると思い、今回は大暴落への対処方法を書いてみます。

まず、投資資金自体が適正かを判断しましょう。目安として、株の投資金額が半分に減ったとしても、人生が破たんしないレベルなら大丈夫でしょう。株価半分は長期スパンで見れば良くある事です。特に、信用取引やFXなどレバレッジをかけた投資をされている方、大暴落で損失が加速するので要注意です。

大暴落が起きると、全てを投げ捨てて、楽になりたいというのが多くの方の本音でしょう。でも、待って下さい。今、株を止めたら、これから株で稼ぐ途中だったのに、それを自分で諦める事になるかもしれないのです。

私も、リーマンショックの大底の頃、信用取引を活用してでも、もっと株を買っておけば良かったとずっと後悔しています。虫の良い話です。あのどん底の真っ暗闇の中、我慢して株を保有し続けた投資家だけが、大儲けすることが出来たのです。

株の損失を見るのが怖くて現実逃避したくなる気持ちは分かりますが、勉強する機会を失う意味でも、非常に勿体無いです。損は損として、現実を受け入れましょう。また、今の気持ちを良く覚えておいて下さい。株で調子良く稼げると、つい慢心して安易な投資をしてしまいがちですが、暴落で苦労した時の気持ちを思い出せば、いつでも謙虚な態度にリセット出来ると思います。

初心者に多い失敗が、株の買値にこだわる事です。あなたの買値は他人には一切関係がありません。まず、買値は一度忘れて、全ては時価で判断しましょう。買値にこだわり、本心では売りたいのに、買値に戻るまで売れないという行為を塩漬けと言い、株の含み損の代名詞にもなっています。中長期投資だ、何だと理由を付けて、塩漬けを続けるのは危険信号です。一旦、全て売却したと仮定して、それでも新たにその保有株を買いますか?という事を自問自答してみましょう。

保有株も、棚卸しをするように改めてチェックし直しましょう。株価下落で売りたくなる保有株なのか、むしろ買い増ししたくなるほど、信念や確信が持てる保有株なのか。後者で揃えたポートフォリオが理想的で、精神的にも楽です。チェックする度に不安になるようなポートフォリオでは駄目です。

その後の反発で儲ける上で大事なのが、大暴落中に我慢して保有を続ける事。企業業績を分析する能力があれば、我慢して保有を続ける根拠を色々見つける事が出来ますし、この大暴落で右往左往して投げ売りされたお宝株を安く仕込む事さえ出来ます。私は企業業績を分析して投資する、いわゆるファンダ系の投資家なので、企業業績の分析の必要性を感じてくれたら嬉しいです。

仕事でも、テンパって頭が真っ白になる事があるでしょう。でも、紙に悩みをリストアップして書くと、すっきりすると思います。

最近、宝島社から発売され、私の事も掲載されている「株のしくじり先生」という本に、大成功して億を稼いだ個人投資家の過去の苦労話が色々掲載されています。苦労せず、億を稼いだ人は多分いないでしょう。昔の失敗なのに良く覚えていて、反省を踏まえて上達されています。

大暴落くらい、投資能力を向上させる機会はありません。大暴落は心理戦です。心が折れた方が負けです。あの時、逃げておけばという後悔に悩みながら、増えていく損失…。でも、この苦労は、株はもちろん、実生活でも役に立つと思います。お互い、頑張りましょう。
ラベル:大暴落
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